そんな“まさか”の出来事をご披露しましょう。
誕生日や記念日には家族で食事へ行ったり、旅行をしたり、家族で時間を共有することを大切にする家族。
そんな家族が一瞬にして崩壊することもあるのです。
ヒロミの夫が“自殺したい”そう言い放ったことがありました。
事のきっかけとなったのは、友達夫婦とのゴルフコンペ。
友達夫婦やヒロミよりも20ストロークも多い115で大不調だった夫。ちなみにコンペの順位は最下位という結果。
帰りは、自尊心がこれほど傷ついたことはないと大荒れに。
帰りの車の運転は激しい蛇行運転。警察に通報されるのではと心配する以前に、ヒロミは自分の身の危険を感じました。
とはいえ、こういうことは初めてではありませんでした。
自分の心のコントロールができないことがあると、車の運転で発散(?)、
家では大声を発するということは日常的にありました。
なので、ヒロミも子どもたちも、彼の精神状態にはいつも気を配り、
平静さを保てるように注意を払いながら生活するというのが日常となっていました。
日常となっているということは、無理なくそうすることができるようヒロミたち自身が自然と体得していったのです。
でも、実際には、こんなことが日常ということ事態が異常だという認識をもつべきだったのかもしれません。
ヒロミは自由に振舞えなかったわけですから、
少なくとも、そこには無理なくではなく我慢が生じていたわけです。
ただ、セルフコントロールはできないけど、とても優しくてかわいい一面があったりするので、
家族は彼を24年間支えてきたわけです。
そんな家族のことを忘れ、夏が過ぎ、秋に彼が発したのが、
『アフリカの一夫多妻制をやりたい』 という申し出です。
ヒロミは耳を疑いました。どういうこと??
「第一夫人は私だよね?」なんてヒロミものんきに返してみせましたが、
内心は青天の霹靂(へきれき)。ショック過ぎて気が狂う寸前です。
どうやら、タイミングよく、自尊心を傷つけられた心境を改善させてくれたお相手が登場したようで、
その人が“あなたの子を産みたい”と言っているので、きちんとしてあげたいから急いでいるというのです。
信じがたいけど、実際に起こってしまった話です。
“あなたの子を産みたい”にノックアウトされてしまったようですが、普通はソコ逃げるところだよね!
人生には思いがけないことが訪れるものですね。
ライフプランを描いて、それを実現するために資金計画を立て、しっかり実行していたヒロミですが、
死別を予想することはあっても、このような突然の離別を想定していませんでした。
二人で家族のために使おうと備えたお金を「半分もっていく」という言葉にも唖然です。
年金分割についても、彼は間違った解釈でヒロミに語ってきました。
(誤解している人が意外と多いのは事実。)
驚きとショックが大きすぎたのか、悲しくて泣くばかりで、ヒロミには怒りのような感情はありませんでした。
この事実を知ったヒロミの親族からは、いつから仏になったの?と言われもしました。
不測の事態は内容こそいろいろですが、誰にでも起こり得ることです。
(ここまで強烈なことは、そうはないかな(-_-;))
慌てたり、号泣したり、混乱するのは当然です。
でも、そんなときこそ自分を支えてくる自分もしくは、頼れる拠り所を作っておくと心強いはず。
そういう場所に私はなりたい。
だから、抑制された生活をしていたり、モヤモヤを抱えたりしているあなたに伝えたいのです。
備えておく知識と情報、数々の事例、
そして、何を大切にしてどう生きていきたいか自分と向き合ってしっかり考えること、
すべてが自分を支えてくれる力になるから。