2020年06月19日

歴史から学ぼう 証券市場


日本証券業協会から『新聞記事で振り返る証券市場』が金融・証券インストラクターのもとへ
送られてきました。

大学や一般の方向けに、証券知識普及のための講座を開催する際に
配布する補助資料のひとつです。

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何事も歴史から学べることは多くありますが、

表紙を開き、1ページ目の見開きには、プラザ合意(1985年9月22日)や
ブラックマンデー(1987年10月19日)の記事から始まっています。

私にとっては、いずれの記事もとても馴染み深い出来事。


私は、ブラックマンデーの年の4月に証券会社に入社し、外国株式部に配属されたわけですから、
まさに、そのころ米国市場を中心に毎日相場を見ていたわけです。

当時の私は、朝6時には会社に着いていて、
ニューヨーク市場(ダウ工業株30種平均)が史上最大の508ドル(22%)下げたと大騒ぎ。
その前夜、外国株式調査部の部長がNYの人と”今日も上がるな、うんぬん”と
雑談していたのを聞いていたから、当時新入社員の自分は、なお驚きました。

米国は財政赤字と貿易赤字の「双子の赤字」を抱えており、
ドル安に伴うインフレ懸念が浮上したことが原因のひとつ。
加えて、プログラム売買が、株価の下落を加速させ、
ニューヨーク市場の暴落は世界的な株価暴落に波及しました。

その後も、日本は、地価高騰により株価は上昇していき、
1989年12月29日には、東京証券取引所は、年内最後の取引で年初から29%上昇の
3万8,915円を記録しました。

このときの株価が、日経平均株価最高値。

そして、その記録を更新することなく今に至っています。

1990年10月1日、中東情勢の緊張や高金利などの影響から投資家の
投げ売りにつながり、株価が下落していき、2万円を割っていきました。

株価は、いつも心理的な影響を敏感に受けます。
今日も、市場に参加する投資家の気持ちが表れています。

米国や中国で新型コロナウイルスの感染拡大が続き、景気回復の遅れにつながる
との見方が依然としてあるため、
投資家のリスク回避姿勢が強まってくると、先行きを不安視して売る人が増えます。

当面は、不安定な動きが続きそうです。
posted by ライフ&マネーのコンシェルジュ at 08:00| 神奈川 ☁| 資産形成 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする