企業分析そのBは、キャッシュフロー計算書を読み解いてみましょう。
キャッシュフロー計算書は、企業の1年間の現金の動きがわかるもので、家計簿と思ってください。
「営業活動」「投資活動」「財務活動」に分けられ、これらの活動による現金や資産、負債の増減を確認することができます。
・営業活動によるキャッシュフロー
プラスの場合、本業でお金を獲得できていて、それを原資に設備投資や債券の返済も可能と判断できます。
マイナスの場合、本業でお金を失ってしまうことを意味していて、このままでは事業の継続が難しいとみることができます。
・投資活動によるキャッシュフロー
投資先には、固定資産、有価証券、貸付金などがありますが、成長企業は、投資キャッシュフローがマイナスになるケースが多く、
堅実な経営を指向する会社は投資キャッシュフローを営業キャッシュフローの範囲内に抑える傾向があります。
投資キャッシュフローが営業キャッシュフローを超えると、財務キャッシュフローを通じて資金を調達しなければならなくなります。
・財務活動キャッシュフロー
有利子負債により資金調達と増資による資金調達なので、資金調達を行えば財務キャッシュフローはプラスになります。
営業活動や投資活動の結果、お金の余剰や不足が生じます。
それを調達するのが財務キャッシュフローです。
コロナ禍により、企業経営のトレンドは、攻めから守りの姿勢を示す企業もあり、コスト削減や投資を控え、
手元の流動性をいかに確保するかという企業も多くあります。
自由に使えるフリーキャッシュフローも十分確保しているかも見た方がよいですね。
借金していても、十分な現金を持っているかどうかです。
営業キャッシュフローと投資キャッシュフローを合わせて、プラスが望ましいと言えます。
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